2024.05.01
美殿町のビル再生事例|まちでつくるビル

岐阜市中心市街地の「美殿町(みとのまち)商店街」「岐阜市にぎわいまち公社」との遊休不動産再生プロジェクト。
かつては婚礼用品を扱う老舗店舗が並んだ商店街に立地する築50年5階建の家具展示場跡をシェアオフィスにリノベーションしました。商店街の歴史的背景に着目し、まちのリブランディングを検討、コンセプトを『つくるがあるまち』と決め、ビルの再生に着手しました。
ビルは、創業間もないクリエイティブな仕事に取り組む人が集まり・働き・発信していく場であり『まちでつくるビル』と名付け、入居者募集をかけました。4フロアある募集区画は、1階をカフェ、2〜4階をシェアオフィス/アトリエとし、10組が集まりました。
個々の入居スペースは、壁で閉じず、緩やかな間仕切りで小分けにされ、空気感を入居者同士がシェアすることで、改装工事のコストを抑え、互いの関係づくりを積極的にするデザインとしました。これは新規創業者にとって入居しやすい条件となる一方で、ビルオーナーにとっても短期間で投資回収可能な計画としています。内装工事の一部に入居者と商店街関係者・ビルオーナーとのDIYワークショップを企画・実施し、協働作業によるコストダウンとコミュニティづくりを同時に実現しました。2024年現在、1階店舗は洋菓子店「川島」が入居し、2〜4階はフロア貸しのシェアオフィスとして稼働しています。

所在地:岐阜市美殿町
規 模:RC造5階建(対象フロアは1〜4階)
面 積:452㎡(113㎡×4フロア)
開業年:2013年5月